女?男?世にも奇妙な中性的な作品たち

中性的な感じの油絵

さて、この画家さんが描いているのは女か男か?

以前、中性的なジャンルについて書いた事があ
りますが、改めて過去の芸術家たちの作品を見
ていくと有るは有るは、中性的なビミョ~な雰
囲気の絵画や彫刻がゾロゾロ。

僕を描いた絵も、いつかそうした作品の仲間に
なるのでしょうか(後で見られるかも)

昨今、ジェンダーフリーな感じがもてはやされ
ている?みたいですが、何も今に始まったこと
じゃないみたいですね。

自ら「中性的な美術モデル」というジャンルを
模索中の僕が、その謎めいた作品の魅力を掘り
下げてみたいと思います。

 

*裸の作品画像が出てまいりますが「芸術」と
割り切って掲載しております。不快に思われる
方はご遠慮下さい。

 

芸術になぜか題材になるBL(ボーイズラブ)

絵画ヒュアキントスの死

ジャン・ブロック「ヒュアキントスの死」
ちょっと絵に詳しい方なら見たことがあるので
はないでしょうか。

題材は、ギリシャ神話。ヒュアキントスは、ア
ポロンが愛する美少年。ある日、アポロンが円
盤投げをしていたら、誤ってヒュアキントスに
当たってしまい死んじゃったという内容。

これを題材にした作品は数多くあります。

ついでにもう一枚。

う~ん。こちらも悩ましい感じです。
ヒュアキントスの見た目はやはり中性的な雰囲
気で描かれています。

彫刻もありました。

こちらは更に妖艶な身体です。お相手の美少年
は、中性的な身体が定番みたいですね。

芸術のお題に「BL」花盛りじゃないですか。
中性的な作品を語るうえで、こうした要素は外
せない様な感じがします。

因みに僕は、そっち系じゃないですよ。

 

同性愛的趣向は案外歴史が深い

さて、男だか女だか曖昧な作品を続けざまに見
た上で、ちょっとBLについて説明します。

BLとは、ボーイズラブの事。まあ多くは美少
年同士の同性愛を描いた漫画です。拝見してみ
ますと、だいたいメチャイケメンの男性と中性
的な感じの美少年の組み合わせ。普通の男女の
恋愛で女が綺麗な男に入れ替わった感じといえ
ばよいのでしょうか。

正にギリシャ神話的な感じですね。

僕は、一応(そう断るのも悲しいけど)男の子
なので、女性向けのエッチな描写は、見てもあ
んまり解りません。かといって男性向けの描写
は直球勝負すぎて嫌い。やんわりフンワリした
恋愛描写のほうが好みです。

男らしくないな!まったく。でも、中性的な人
は、そんな感じじゃないかな。僕なんか、どち
らかというと綺麗な年上のお姉さんに弄ばれる
様なシチュエーションにドキドキ。

その点では、女性的感覚が上かもしれません。

それはともかく、BL好きの女子は案外多い。
身近にもいます。意外と女子ってエッチです。

でも、なんで「そういうの」が流行るのでしょ
うか。歴史を遡ってみましょう。

 

古代ギリシャでは少年愛は崇高だった

かつて栄華を誇った古代ギリシャ。見事な芸術
作品が多く残されています。そんな中に、女性
的プロポーションの美少年像が色々と存在して
います。

この時代は、男性同士の恋愛が普通だったとい
います。特に幼さの残る綺麗な美少年は一際人
気があったようです。
有名なソクラテスだって愛人に美少年が居たそ
うです。

実は、こうした美少年を大事にして愛しむ事を
プラトニックラブと言ったそうです。
ちょっと現代の感覚とは違う感じですね。

とにかく美少年が大好きだった。

特にやましい物じゃなかったので、芸術作品に
堂々と表現されるわけですな。

ところが、時代が変わると同性愛には厳しい環
境が訪れます。それでも隠れて密かに行われて
いたようです。

やがてルネサンス期になると、暗い中世の禁欲
的な世界から、古代の芸術や文化が復古して、
芸術の題材にも「神話的」テーマで美少年たち
が復活していきます。

こうした風潮は日本にもありました。
江戸時代では、美少年に女性の着物を着せて女
装させて楽しむ文化?が男女問わずあったそう
です。

 

女性が綺麗なBLを好む訳

やや芸術からかけ離れたと思うかもしれません
が、エロスというのも真面目に芸術には大事な
要素です。

男性と女性では、同性愛に対する印象が違うと
思いますが、女性は同性との恋愛に寛容だとい
います。

情報ソースがはっきりしないのですが、女性は
同性愛の趣向が強いと聞いたことがあります。
それと、女性は、男性より女性の裸に視覚的に
反応するという研究結果もあるそうです。

んっ。美少年が中性的に描かれる理由か?

なんでも、遠い未来、性別は女性だけで命を繋
いでいけるとかなんとか・・・
カ、カタツムリみたいなものか!?

むむ。それじゃ、なんでレズじゃないのか。
なんで美少年系のBLなのか。
レズビアンで相手がボーイッシュで中性的女子
じゃダメなのかな。

たぶん。中性的というとこが重要な気がする。

イケメンと中性的美少年なら、宝塚的な感じプ
ラスアルファ一挙両得?なんのこっちゃ。
現実の同性愛にあるリアルさをファンタジー化
して萌える感じだろうか。

非現実的なギリシャ神話的な綺麗な世界観の方
が女性にはお好みなのだろう。たぶん。

そう思うと、ちょっと合点がいく。

男性の場合でも、中性的な美少年というのは一
定の支持者が存在します。やはり、超ファンタ
ジーな世界です(男版はややグロいけど)

ここでは、初めにBLについて軽く触れてみま
したけど、男女問わず綺麗で中性的な美少年
いうのは共通認識のようですね。

 

両性具有の神ヘルマプロディートス

はい、女?男?的な彫刻です。
まあ見りゃ股間に何かあるので「男」確定なん
ですけど、微妙な感じです。

これは、ギリシャ神話に出てくる両性具有の神
様「ヘルマプロデートス」詳しくは、以前書い
中性的というジャンルは古代からあったにも
書いているのでぜひお読みください。

この彫刻たち、題材そのものが中性的なので、
当然このような姿に刻まれたのでしょうけど
妙に艶めかしく生々しいリアル感が漂います。

美少年をモチーフにした彫刻や絵画も多いので
すが、それらとはまた違った雰囲気です。

これらのモデルが実際いたのかは不明ですが、
自分自身それに近い体型なので、居てもおかし
くないのかなと思います。

神話もそうだけど、中性的な物にこだわる情熱
を感じます。

その後のローマ時代やルネッサンス期の作品、
そして近代、現代にいたるまで、いたるところ
で中性的な作品が作られています。

これは「神」を表現する目的だけでは無さそう
な感じがします。

 

中性的な容姿に潜む魔力

芸術作品に残された中性的な表現には一体どん
な意味が隠されているのでしょうか。
単に作者や依頼者の趣味?もちろんそれもアリ
でしょう。

作品は見る人によって様々な印象になります。
それがどんな風に見えるのか。
描かれる側に立つと気になります。

では、中性的な美術モデル自身が、自分をモチ
ーフに描かれた作品で、より深く見ていきたい
と思います。

 

振り向いた笑顔が印象的な作品。
後ろ向きだと、女?男?どっち?ですよね。
自分で言うのもなんですが中性的です。

画像だと不鮮明(ワザとそうしたけど)なので
すが、実物はかなり写実的です。
しかし、このポーズは、見た目から想像できな
いくらい辛いもの。首がこっちゃいます。

顔だけは微妙に本人だと解らない様にアレンジ
されていますが雰囲気は出ています。
(このくらいまでが見せる限界・・・)
描かれる側としては、気恥ずかしい気もするけ
ど、丹念に描かれると嬉しいものです。

自分をモチーフにした作品を見るのは、いつも
妙な気分になります。素直に綺麗だなと思えば
自画自賛だし戸惑います。そこで、描いた人が
上手いと思う様にしています。

美術モデルを始めた頃は、こうした中性的な容
姿は、とてもコンプレックスでした。
でも、物珍しさなのか、女性的なプロポーショ
ンには否定的な意見は無かったです。

中性的な容姿は案外ウケる。

むしろ「中性的」な部分スポットライトが当た
り、それが売りになってしまいました。

僕は褒められて伸びるタイプです。ただ、まさ
か中性的な身体に需要が生まれるなんて未だに
信じられない気分です。

 

中性的は、女性的魔性を併せ持つこと

女性っぽい身体を描くなら、女性のモデルを描
いたほうが良い。当たり前です。

しかし、意図的に「中性的」を描きたい場合、
どうしたらよいのでしょうか。中性的な女性?
それとも中性的な男性?

女性でも中性的な雰囲気の人も居ます。
でもヌードとなると、やはり女性は女性です。
先ほどから紹介した中性的美少年を描きたいな
ら、そういう男性を見つけるしかありません。

女性のヌードには、見る者を惹きつける独特の
オーラがあります。端的に言えばエッチな容姿
です。(女もか)を惑わす魔性です。

さて、僕自身を例に考えてみると、身体は曖昧
な中間的な感じ。女性ぽいけど、さりとて女性
そのものとは違うもの。

でも、親しい描き手さん達は「エロい身体」だ
と言います。女性的な柔らかな身体のラインや
胸の感
じとか「女性らしいエッチな雰囲気」を
醸し出し
ているそうだ。

「すごく微妙なんだよね。女っぽさと、ちょっ
と幼児体型の少年が混じった感じ?未成熟な初
々しさが絶妙なんだよね。」

だ、そうです。

中性的な男性は、ちょっと女性的な部分を併せ
持つところに独特の雰囲気が出る。僕みたいに
顔も身体もというのは珍しいみたい。
希少価値やな。と、喜んでおこう。

中性的って結局「女性らしさ」を併せ持つとい
うことらしい。

 

まとめ

「世にも奇妙な中性的な作品たち」に、著者自
身が出るとは意表を突いたかな。
批評よりも体験記のほうが面白いですよね。

中性的な雰囲気の男性や女性は、案外自分の容
姿に無頓着です。男らしさや女らしさに拘らず
自由奔放な感じが、どちらにも媚びない独特の
オーラを放っています。

恐らく、そうした「自由」な感じを良い物とし
て好まれるのではないでしょうか。

それは、純真な男の子が持つ無邪気な雰囲気に
対する憧れかもしれません。

中性的な作品に秘めたものは、自由、無邪気、
曖昧な性はこれもフリーな感じ。
男だ女だと縛られている日常からの解放を表
現しているのではないでしょうか。

 

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